- 作者: 五木寛之
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2007/02/01
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 14回
- この商品を含むブログ (17件) を見る
今回の東京単身赴任を自分としては勝手に林住期と解釈しており、参考にするため購読。(自分は43ですが)
<本に書かれている事>
- 人生を学住期、家住期、林住期、遊行期の4つの期間で捉えるなら、50*1からは林住期
- 林住期とはこれまでの人生で積み重ねてきた成果の収穫期である。余り人生(濡れ落ち葉)なんかではない
- 林住期には、家族や仕事や、いろんなシガラミから解放された状態で退屈と孤独を感じ自分を見つめること
- 本来の自分自身を見つめ、やりたかったことをする期間。清貧の中で楽しみを見つける
- 人生に本来付いてくる退屈や孤独を再認識すべし
この本の中で五木氏は、林住期は人生の収穫期であると言っており、それは全くその通りと思う。その一方、「興味に惹かれてやりたかったことをやれば良い」とか、「自分を見つめなおす」とかあるのだけど、林住期をどのように深めるのか?さらに思索的に突っ込んで書いて欲しかったと思う。やりたいことをやることが自分を見つけることだといえるのだろうか。(何をなすべきか?は読者の宿題ということでしょうか)
少し残念なのは、全般的に散文的で、一本の柱が通った話の展開でないような印象があります。
■追記 070914
林住期を読んで漠然と不満感を感じたのは、林住期の生き方をどう深めるのか?という意見が無かった点。好きな事をして自分を見つめる。。というのだったら単に遊んでいるのと変わらないのでは?という気がしていた。林住期は、一人になって、ある意味、死ぬ準備をするというか、近づく死を受け入れる準備をする期間であるわけで、宗教的な見識の深まりが必要なのでは?と思うのです。人が生きるのは他人との関係で成り立つと思うので、宗教的な観点で、人との関係を見直したり、新たに人の繋がりを構築する時期なのでは?と思うのでした。。
*1:だったような。。計算が合わないような