yzb’s diary

仕事と禅と病気(ガンサバイバーです)

前立腺がん、ロボット支援による全摘除手術

前立腺がんが見つかって、幸い早期発見だったので全摘除も可能とのことで、ダビンチによる全摘除手術を受けた。手術は5時間ぐらいかかったと思うけど全身麻酔でスカ〜っと寝ていたので詳細は不明。麻酔からさめて朦朧とする中、HCU(High Care Unit)で一晩ケアしていただいて、一般病棟で一週間程度過ごしたのちに退院した。
がん組織が増殖する前立腺に対して早期発見で摘除できたので、がんにはかかったものの、完治を目標とした治療を受けられたので幸運な方だと思う。同じ病室にはもっと進行した患者さんもおられて、みんな同じように生きていているのに、病気になってしまい苦しむ人、病気にならず元気に暮らせる人がなぜ居るのか?!と思いながら病院での生活を送った。日ごろ元気な時は、病気のこととか、生きてる事とか考えないので、今回の手術と入院を通していろいろ学ぶこともあった。特に、今回はガン早期発見、手術に至るまでに何度か幸運に恵まれたと思っており、人とのご縁というか、自分の力の及ばない所で、自分の人生が大きく変わってゆくのだと実感した。
せっかく救っていただいた命なので、これまで以上に真剣に自分の人生に向かい合いたいと思う。だけど、、、日々の忙しさに埋没して、当たり前に生活できることへの感謝の気持ちもだんだんと薄れていくのだろうなという気もしている。健康な時は健康のありがたさを忘れて生活している。苦しんでいる人を助けるのだ!!なんて大きな目標でなくとも、すくなくとも、他人に迷惑かけない(人の悪口言わない、怒らない、けなさない、嘘つかない、etc)、または、自分のせいで他人のQOLを下げないようにしようと思う。それと、自分の残りの人生の一秒一秒をもう少し丁寧に生きようと思う。すぐにめげるし投げやりな人生なので。。

■丁寧に生きるとは。。

  • 人生は有限であることを認識する
  • 今やってることに集中する(昨日のこと、明日のことをくよくよ考えない)
  • 寝る起きる移動する食べるトイレに行く、こういった日常の当たり前のことが当たり前にできていることに感謝する(感謝するのは難しいけど病気になると有難みがよくわかる)
  • いろんな出来事に対して、自力、他力の関係を見極める、自力の部分は良くなるように努力する、他力の部分は結果を受け入れる
  • 自力以外の項目に対して、くよくよしない、素直に結果を受け入れる
  • 気持ちが入った丁寧な所作(かがむべき時はかがんで作業、足で移動させたりしない)、丁寧な言葉遣い、簡潔で分かりやすい説明
  • 正しい姿勢と丁寧な呼吸(気持ちを呼吸に置く)
  • 物の片付け(物事も含め)
  • 規則正しい生活(毎日風呂に入る、早寝早起き、腹七分目)
  • ごはんは一口一口ゆっくり食べる
  • 感謝の気持ちを持つ
  • 寝る前に自分の体(手、足、目、耳、口、etc)にねぎらいの言葉をかける
  • 他人の言うことをよく聞く(できれば)
  • 他人への思いやりを持つ(できれば)
  • 他人を受け入れる(できれば)
  • 他人の心を温める(かなり難易度高い。できれば)
  • 縁に気づく、縁を大切にする(ここはちょっと宗教っぽいですが)
    • 縁は人との縁だけではなく、食べ物や食器、道具との縁もある
    • 道具を大切に扱うこととは、道具との縁を大切にすることに等しいのでは!?

■ご参考
以下、柳生家の家訓らしいです。
小才は縁に会って縁に気づかず。中才は縁に気づいて縁を生かさず。大才は袖振り合う縁をも生かす。
人とのご縁を大切にし、ご縁に感謝することが、よりよい人生のために重要なのではと思えるのでした(病気にかかるのも縁なら、早期発見でお医者さんに救われるのも縁)。。入院を通して、他の患者さんとお話しすることができ、自分の病状を客観的に捉えることができました。