yzb’s diary

仕事と禅と病気(ガンサバイバーです)

不安の大元は怒りなのか?(「心がスーッと晴れ渡る「感覚の心理学」」)

54になっても仕事は慣れず*1不安に苛まれる日々でストレスが強い*2。なぜ不安なのか、しんどいのかを考えながらどうにかこうにか月曜日には出社するようにしている。名越康文氏の本を読んでいて、不安の根源とは実は怒りなのでは?と思うに至った。正確には、本の中にそういう記述があって、自分の不安は怒りから来ているのかと思った。なぜ怒りが根源で不安になって表れるのかそこはもうちょっと本を読まないといけないけど、もし怒りが大元だったら怒りを鎮めれば不安も鎮まるのかと。。自分の心の中の不安を鎮めるのは自分の力では不可能だ(自分の力では無理。今・ここ・に集中することで、未来の不安に飛んでっている気持ちを今に戻すのはできるけど、、心の不安を元から消すだけの能力は自分にはない)。名越 康文氏の「心がスーッと晴れ渡る「感覚の心理学」」によると、不安は怒りから出ているとあって、もしそうなら不安もなんとかできるのでは?と思う。一旦この本は全部読んで自分なりにどう取り組めるのかやってみる予定。
名越 康文氏は全般的に仏教の知見を精神医学にどう取り取り込めるか?という観点で取り組んでおられるように思える(これは自分の解釈)。自分はこれまで禅とかそういった本を読んで、今のしんどさをどうやったら解消できるのかずっと考えていたけど、自分の考えにかなり近い説明なので読んでいても結構腑に落ちる。

■読後メモ
急ぎで一度読んだだけなのだがポイントをメモ

  • 心は自分自身ではない
  • 心はなかなか言うことを聞かない4頭立の馬車のようなもの、喜怒哀楽の原因を見つけてどこに走って行くかわからない
  • 心には澄み切った状態と、辛く苦しい状態がある。自分の心とは本来澄み切った状態である(本の中では、前者をアルファ状態、後者をベータ状態と呼ぶ)
  • 馬の手綱をにぎる馬車の馭者が自分
  • 喜怒哀楽の気持ちが湧き上がる前にまず体が反応する
  • 自分の体を把握することで、立ち上がる気持ちよりも先に対応できる(自分をアップしておける)
  • 自分の体の感じを内臓感覚と呼ぶ
  • 自分の体をスキャンする。常にスキャンする。自分の体のどの部分でどういう感じが得られるのか常に把握する
  • (体のどこか一部を限定するのはよくないかもしれないが)横隔膜の上、下あたりによく感じられる
  • 幸せに生きるには、さわやかな心を持ち続ける。さわやかな心を持つには内発感覚
  • 内発感覚は具体的な対象や発生原因が明らかでなくても起きる
  • 内発感覚は生きる幸せ感でもある
  • 内発感覚を得るには、祈る、または、自分の周りに感謝する。内発感覚を覚えておく(心にしまっておく)

その他興味深い説明と自分なりの解釈

  • 自己を担保できる対象が多い方が良い(本文6章)。自己たらしめるもの(アイデンテティ)が、いろんなところに分散していると、自分自身が持つべき心の質量が軽くなる。(例えば、育てなくてはならない子供やまもるべき家族、趣味の園芸、車、etc)。そういった自分ならではの物や人との関係性が自分自身の他にあるなら、その人との関係性が自分たらしめる、または自分の存在意義を生じさせる。自分が居る根拠を作り出す。そういった事柄や関係性が多い方が自分というものがいろんな所に分散され、自分自身で抱えるべき自己が少なくなる。だから身体も軽くできる(現実の課題に軽やかに応じられるということか)
  • この世は自分を救済するための道場であると解釈してみよ。日々の課題の中で、いつも自分の心を平穏に保てるか日々試しなさいということではないか(本文、「人との関わりの中で、心の状態をいつも自分に問いかける」より)

自分なりにできそうだと思うのは、ボディスキャン、内臓から得られる感覚にいつも注意を向けるということ。マインドフルネスでは、脳内活動に飲み込まれず、自分の体の感じや自分を取り巻く環境(音、空気、匂い、etc)に注意を向け気づきを得るということだったけど、気持ちが湧き上がるのに先立ち、内臓感覚で先回りして準備しておく、喜怒哀楽の感情に振り回される前に手を打ち始めるというのは、もしできればかなり楽に生きるヒントになるのは?と思えた。また、内臓感覚に意識を向ければ、明日の心配事で頭の中がいっぱいの状態の時、これは妄想なのだ、現実とは今自分が行なっている呼吸、皮膚や足の裏、手のひらの感じ、内臓の感じと、今・ここに自分を戻すための有効な手段でもあると思える。

ちなみに、、怒りの取り扱い方はこの本ではなくて、「自分を支える心の技法」の方でした。こちらも買いまして、読んでみる予定でございます。

*1:IT関連には変わりないけどこの半年で仕事が少し変わった

*2:自分は強靭な精神というタイプの人からはほど通りへなチョコ野郎で課題に出くわすとすぐにメゲる。しかし、まだ子供も学生なのであと数年は働き続けねばならない。気持ちが折れて病みいるわけにはいかない。どうにかこうにか、いろんな本を読んだり、自己分析しながら、考え方や目先を変えながら、だましだましやるしかない。